福祉の街 ふくしのまち深谷

介護技術のお話し

いきなりですが 「古武術介護」 という言葉をご存知でしょうか?

筋力に頼らない質的な転換によって効率よい動きを目指すという 古武術介護 

 長年介護の世界で働いている私が最近知った 介護技術 のお話しです。

現代人の身体の動かし方は一般的に筋力を中心としたもので、これは明治以降、欧米の文化が入って来る中で定着したものだという説があるそうです。

古武術 の動きは、欧米の影響を受ける以前の身体の使い方で、古武術介護はそうした古武術の技術や発想を、介護だけでなく日常生活や子育て、スポーツなど、さまざまな現場で生かせるようアレンジされたものです。


古武術介護の一部を紹介

 

通常、相手を抱え起こす動作は、手のひら側で抱えることが普通です。 しかし、それではどうしても腕だけの力に頼りがちになってしまいます。 そこで、手の甲から抱えて手のひらを返す「手のひら返し」を用います。 こうすることによって見た目は普通でも、身体内部の力の伝達構造が変化し、背中を中心とした全身で抱える構造ができた状態となるそうです。

次に起こす動作ですが、垂直方向に被介助者の身体を起こそうとするのではなく、自分自身がやや後方に倒れていくようにして、被介助者の動きを引き出します。 後方に倒れる動きによって被介助者の重心がうまく移動し、自然と上体が起き、介護者の負担が軽減されるとのこと。

その他 「折れもみじの手」 など、腕力に頼らず腰の負担を減らすような 「身体の使い方」 がいくつもありますので、興味のある方は動画サイトで 「古武術介護」 を検索してご確認ください。

 

腰痛の不安を抱えている家族や介護職は、自らの負担を減らすことで、明るい介護を継続することが可能となります。 賛否が分かれる介護技術ですが、私たちも 古武術介護 を検証する機会を持ち、業務に活用できるものが少しでもあれば、導入して行きたいと考えております。

 

ふくしのまち深谷 所長 青木豊